北原白秋「李思訓」朗読をきく
月は真珠のやうに小さかつた、
高山の蔭である故、
金碧の画堂も緑に見えた。
日中の事である。
李思訓は絵筆をとり、
幽かに心はうちふるへた。
あまりに細緻な自然である。
あまりに色が深すぎる。
悲しいものは山と水、
遥かな点は雲に島。