北原白秋『竹林の七賢』朗読mp3

さても黄色い円月である。
さても閑雅な竹林である。
七人(ななたり)の賢い人、風月の友、
この幽人たちの面持、姿、
その清らかさはかぎりもないが、
あまりに世の中からかけ離れた、
それゆゑの月の出が、
明るい間近な光である。
ああ、いま、せせらぐものに
何かのたよりがきこえさうだ。
さてもこの良夜に
言葉を失くした
ひとつひとつの霊(たましひ)である。
近いやうでもまた
遠い銀と紫の世界の中である。


「竹林の七賢」とは中国西晋(三国時代末期)の時代に、世の中のわずらわしさから 離れ竹林の中で酒を酌み交わしながら清談をした七人の世捨て人の ことです。以下の人々です。

阮籍(げんせき)
阮咸(げんかん)
ケイ康(けいこう)
王戎(おうじゅう)
向秀(しょうしゅう)
山濤(さんとう)
劉伶(りゅうれい)

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