トップ > 海豹と雲 > 月から見た地球

月から見た地球

月から観た地球は、円(まど)かな、
紫の光であった、
深いひほひの。

わたしは立つてゐた、海の渚に。
地球こそは夜空に
をさなかつた、生れたばかりで。

大きく、のぼつてゐた、地球は。
その肩に空気が燃えた。
雲が別れた。

潮鳴を、わたしは、草木と
火を噴く山の地動を聴いた。
人の呼吸を。

わたしは夢見てゐたのか、
紫のその光を、
わが東に。

いや、すでに知つてゐたのだ。地球人が
早くも神を求めてゐたのを、
また創つてゐたのを。

すべての朗読音声を無料でお聴きいただけます。学校教科書付属CD・スマートフォン用アプリ等で採用されているプロの朗読です。なつかしくて新しい、情感あふれる白秋の詩の世界を、朗読によりいっそう豊かに味わえます。メールアドレスを入力して、「朗読をきく」を押してください。すぐに専用ページにアクセスできるurlをメールでお届けします。

携帯電話には届きません。パソコンのメールアドレスを入力してください。



メールマガジンの読者サービスとして無料公開するものです。後日メールマガジン「左大臣の古典・歴史の名場面」をお送りさせていただきます。すべて無料です。不要な場合、いつでも配信停止できます。当無料ファイル送付とメルマガ配信以外にメールアドレスを使うことはありません。第三者に開示することはありません。

北原白秋にもこういうSF的な詩があることを知り新鮮でした。
天地創造の瞬間を観察していた何者かの立場から歌っています。