群青の濃い松葉を
さうさうと鳴らすは風か、
渓川のむせびか、
ともあれ、代赭(たいしゃ)の鱗形の枝にとまつて、
わたしの鷹は鋭く、
天の繊月を凝視(みつ)めている。

解説

夜、松の枝にとまった鷹がジッと月を見ているのです。ストーリーを語るのでなく一場面を切り抜いたスケッチ的な詩です。

水墨集」の名にふさわしく、いかにも水墨画的です。また視覚のみでなく、聴覚に訴えている点も注目したいです。風の音が聞こえてきます。

「代赭」は赤褐色または黄褐色。「鱗形の枝」は鱗の形をした枝ということでなく、 松の枝の模様が鱗に見えるということと思います。

「繊月」は三日月などの細い月。繊維のように細い月。

ローランドのR09というハンディーレコーダーで録音しました。4万円弱くらいです。現在では発展型のR09HRというのが出てます。

全く遜色ない音質で、マイクを立ててアンプをつないでケーブルを差してという手間がアホらしくなりました。

ただ、指向性が切り替えられないのが難点です。通常のコンデンサーマイクだと「前後の音を拾う」「前方だけ」「全方向」と切り替えられる場合が多いです。これが切り替えられないと、吸音のきいてない部屋では大変なことになります。

壁や天井からの反響をモロに拾います。これを防ぐためR09本体の上に手の平をかざして録音しました。

水墨集

朗読・解説:左大臣光永

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