足踏み
足踏みしている、
僕たちは。
空にはながれる、
よい雲が。海にはさざなみ、
ちらちらだ。学校の外庭、
ひとまわり。まわって、足踏み、
僕たちは。山茶花咲け咲け、
鐘が鳴る。
解説
テレビゲームも携帯もなく、外を駆け回って遊んでいた素直で、無邪気な、かつての日本の子供たちです。
童謡集「月と胡桃」に収録。これも山田耕筰の曲があります。
ああ…こんな時代もあったのかなあと朗読しました。
山茶花は椿科の樹木ですが、椿みたいにボタッといっぺんに花が落ちず、一枚ずつ落ちるのがポイントです。同じ「月と胡桃」の中に「落ちたつばき」という童謡もあります。
次の詩「てくてく爺さん」
朗読・解説:左大臣光永