言問
岩が根に言問はむ、
いにしへもかかりしやと。
苔水のしみいづる
かそけさ、このしたたり。
…
草に木に言問はむ、
いにしへもかかりしやと。
おのづから染みいづる
わびしさ、このあかるさ。
小さき日に言問はむ、
いにしへもかかりしやと。
かがやきの空わたる
わりなさ、このはるけさ。
神神に言問はむ、
いにしへもかかりしやと。
はればれとひびき合ふ
松かぜ、このさわさわ。
解説
自然の豊かさに、深く感動しているのです。それで「太古からこうだったんですか」と、尋ねてみると。
サワヤカな感じが出るよう朗読しました。
朗読・解説:左大臣光永