李思訓

月は真珠のやうに小さかつた、
高山の蔭である故、
金碧の画堂も緑に見えた。
日中の事である。
李思訓は絵筆をとり、
幽かに心はうちふるへた。
あまりに細緻な自然である。
あまりに色が深すぎる。
悲しいものは山と水、
遥かな点は雲に島。

解説

老子」などと同じく、過去の文人墨客を登場させて水墨画的世界を描き出します。

李思訓(653~718)中国,唐代の画家。字は建見。子の李昭道とともに大李将軍、小李将軍と呼ばれ、山水画をよくした。金碧山水の技法(山や岩の輪郭線に金泥をまぜる)を父子で確立。李思訓・昭道父子は後世北宋画の祖とされた。

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朗読・解説:左大臣光永