たつた一言きかしてくれ。 カナリヤよ、 たんぽぽいろのカナリヤよ、 ちろちろと飛び回る、ほんに浮気なカナリヤよ。 おしやべりのカナリヤよ。 たつた一言きかしてくれ、 丁度、弾きすてた歌沢の、 三の弦(いと)の消ゆるやうに、 「わたしはあなたを思ってる。」と。
切ない詩です。これは恋人をカナリヤに見立てて語りかけて るのでしょうか。 北原白秋ならではの比喩表現がまた光ります。 弾きすてた歌沢の/三の弦(いと)の消ゆるやうに…
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