野晒

死ナムトスレバイヨイヨニ
命恋シクナリニケリ、
身ヲ野晒ニナシハテテ、
マコトノ涙イマゾ知ル。
 
人妻ユヱニヒトノミチ
汚シハテタルワレナレバ、
トメテトマラヌ煩悩ノ
罪ノヤミヂニフミマヨフ。

解説

北原白秋は明治四十五年、隣家の人妻松下俊子と恋仲になり姦通罪で市ヶ谷未決監に 二週間拘留されます。

今はもうバンバン不倫とかやってる世の中だけど当時は刑事事件になったのです。白秋の名声は地に落ち、折からの実家の破産も手伝って大変煮詰まった時期だったようです。

その鬱々とした心情です。同じく姦通事件後の失意の中で創られた 「城ヶ島の雨」も素晴らしいです。

「野晒」は骸骨のこと。松尾芭蕉の「野ざらしを 心に風の しむ身哉」を思い出します。

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白金之独楽

朗読・解説:左大臣光永