白鷺は、その一羽、 睡蓮の花を食み、 水を食み、 かうかうとありくなり。 白鷺は貴くて、 身のほそり煙るなり、 冠毛(かむりげ)の払子(ほっす)曳く白、 へうとして、空にあるなり。 白鷺はまじろがず、 日をあさり、おのれ啼くなり、 幽かなり、脚のひとつに 蓮の実を超えて立つなり。
宗教的な、神々しい感じの詩です。白鷺の「白」が全体を包んでいます。「まじろぐ」はマバタキすること。
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