不忍の晩涼

『さ緑の
まろき波、
みな、蓮(はちす)の葉。』

青春老い易し、さきの日の歓会いづくにかある

さ緑の
まろき波、
みな、蓮(はちす)の葉。

鮮かに
暮れのこる
こは不忍(しのばず)

みな、涼し、
朱の楼も、
灯も水ぎはに。

安けさや。
この空や、
来て眺めて。

ほのけさよ、
かすけさよ、
かの鵠(くぐい)の羽。

早やむなし、
ただ遠し、
また求めず。

さ緑の
まろき波、
みな、蓮の葉。

解説

不忍(しのばず)の池のほとりを散歩してるのです。雰囲気がよくて 大好きな詩です。

私も大学時代サークルの連中とよく上野公園を散策したのでえらい感情移入できてしまいました。

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朗読・解説:左大臣光永